(受講者のレポート) 「何を目的として外国語を学ぶのか」を改めて考えるきかっけになりました。言葉を学ぶというのは、それを使って何かを表現することが目的であり、インプットした言語をアウトプットすることが重要です。「外国語が喋れるようになりたい」とただ漠然と思うのではなく、まず母国語で自分のどのような考えを伝えたいのかを考え、それを発信していこうとする熱量が外国語習得のカギになってくると感じました。
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川島真
東京大学大学院 総合文化研究科 国際社会科学専攻教授
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(受講者のレポート) ビジネスパートナーとして中国企業と接していると、報道されている中国のイメージとはかけ離れていると感じます。彼らは日本のことをよく知ろうとし、熱意を持って仕事に取り組んでいます。グローバルな現場で仕事を成功させるためには、溢れる情報を鵜呑みにせず、背景を見極める、相手の本当の姿を知ろうとすることです。戦略を考えるのはその次のステップだと思います。その大切さについて再確認することができました。
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(受講者のレポート) アメリカという国の歴史、共和党・民主党の支持層、大統領選挙について、理解が深まりました。多種多様な人種、価値観の人々がいるアメリカにおいて、それらが混ざり合うのではなく、それぞれに存在しているアメリカというのは、日本人には理解しにくい感覚かもしれません。しかし、これからの日本における多様な働き方・雇用を考える上で、必要な視点なのではないかと感じました。
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島薗進
上智大学大学院 実践宗教学研究科教授 同グリーフケア研究所所長 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) 日本にいると、宗教・信仰について質問を聞かれることは滅多にありませんが、海外で仕事をする際は、自分の信仰について質問されることが多くあります。日本人は無宗教かというとそうではなく、神道や仏教が日本人の価値観に影響していることは言うまでもありません。特定の宗教を信仰するか否かに関わらず、自国の文化がどのような思想の影響の受けているのか、自らの説明できるということの重要性を改めて感じました。
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(受講者のレポート) 多様な社会に向かう上で、最も必要なことは一人一人の想像力なのだと感じました。現代社会において、LGBTへの理解や女性活躍推進、障害者雇用率の向上など多様性を受け入れる風潮はあるけれど、言葉だけが独り歩きしてしまい、実態の伴わない状況も多いのではないでしょうか。本来的には、知識として学ぶだけでなく、自らの発想や想像力を働かせ、理解しようとする姿勢こそが多様性の受容への第一歩なのだと思います。
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島薗進
上智大学大学院 実践宗教学研究科教授 同グリーフケア研究所所長 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) 人工知能の進化により、機械が人間の仕事を奪うのではないかと危惧する話題が増えています。科学技術の進化だけを追いもとめて宗教観、倫理観が置き去りになれば、人間が奴隷のように人工知能に使われる日が来るかもしれません。この講座を受けて、宗教観や倫理観が重要なことを改めて感じましたが、世界各国によって価値観は異なります。科学技術の暴発を防ぐという観点からも、世界の宗教観や倫理観を学ぶ大切さを実感しました。
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(受講者のレポート) 働き方改革やワークライフバランスの推進など最近注目されていますが、テレワークの推進やノー残業デーといった取り組みに一喜一憂するのでなく、企業活動の大きな流れをとらえた上で、個々の取り組みを考えるべきだと感じました。業務効率や生産性、利益追求だけではない、新たな企業・組織の在り方を、経営幹部だけでなく、私たち一人ひとりが考えていくべきだと感じましたし、部下にも考える機会を与えたいと思いました。
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(受講者のレポート) 海外赴任の際、ユダヤ人の知人から宗教は何かと聞かれ、無宗教だと答えると笑われた経験があります。その時は戸惑うばかりでしたが、ユダヤ教の思想を知っていたら、心に壁を作らず会話を楽しめたと思います。もしあの時と同じ状況になったら、私は八百万神の国の民であり、古くから海外の良いところを積極的に学び、自国に取り入れる能力にたけた伝統的日本人である。ユダヤ教の良さを学びたいので教えてほしい、と伝えたいです。
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(受講者のレポート) 古代ローマ、アテネからの大きな流れの中で西洋文明が形成され、ヨーロッパの方は言語ではなく古典を学ぶことで西洋人になるという視点はとても新鮮でした。また、西洋文明を知り、世界の大きな歴史の流れの中での「日本」を捉え直すことで、グローバル社会における日本人として必要な視点を身に付けることにつながるのではないかと思いました。
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小杉泰
京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科教授 同附属ハダーリー・イスラーム文明研究センター長
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(受講者のレポート) イスラム教について、報道されているテロ事件などから、怖いという印象を持ってしまっていました。知らないことで、偏見や先入観を持ってしまう危険性を感じました。ビジネスの観点からしても、イスラム圏でのビジネス展開は人口の多さ、若者が多いという点でも大きなチャンスがあります。まだ知らないことばかりであると実感するとともに、文化や思想を知ろうとする姿勢を忘れてはいけないと思いました。
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(受講者のレポート) エンジニアが常々思っていることを言語化している内容だと感じました。イノベーションの創出には、リスクに対してリターンを正しく評価する観点が重要であると感じます。新しいものを生み出す際に投資対効果をすぐに求められると、自由な発想が生まれません。現場に一定の権限を与え、若手社員にモノづくりや仕組みづくりができる環境を作ることも必要です。自社にとってイノベーション創出には何が必要なのか考えさせられました。
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岡本和夫
東京大学名誉教授独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構 理事
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(受講者のレポート) どのような業種業態であっても、ビジネスの現場では様々な条件や利害関係が重なり、状況は複雑になってしまいがちです。ビジネススクールなどでは、問題解決のアプローチとして抽象化・概念化が求められます。この講座を受講して、そのようなアプローチの背景には数学的な思考があると感じました。数学というと、理系の人にしか関係がないと感じていましたが、ビジネススキルのベースには数学的な思考があると知りました。
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(受講者のレポート) 契約というと、会社間の取引をイメージしていましたが、会社と従業員の相互関係の中にも契約があるということに気づかされました。「契約理論」は自分の労働実態と会社への影響や、自身が働きやすい環境を考えるという面にも着目しており、「働き方改革」に通じると感じます。今まで、「契約」は自分と関わりが薄いように感じていましたが、ビジネスに身を置く上で、深く関わってくるものだと気づきました。
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(受講者のレポート) 講座の中で紹介されているイギリスの鉄道産業発展と衰退の考察も勉強になりましたが、今起きているグローバル化とは何なのか、グローバル化はいつまでも続くわけではないのだということを考えるきかっけにもなりました。先行きが不透明な現状に戸惑うのではなく、グローバル化と揺り戻しの歴史をきちんと知った上で、これから自分がどう振る舞うべきなのか考えたいと思いました。
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(受講者のレポート) 「自由=楽」と考える人は多いが、組織に所属し、ルールの中で生きるほうがよほど楽だと私は思います。自由を求め、組織を離れると今まで受けていたサポートは一切なくなり、何もかも自分で解決していかなくてはなりません。自由を求める人ほど考えを巡らせ、能動的に行動していかなくてはならないと思うのです。「自由=楽」ではなく「自由=努力」と改めて気づくことができました。
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組織を変える
~民主主義の作り方 アメリカ政治思想をヒントに~
(受講者のレポート) IT業界では、実装・検証を重ねながら完成を目指す「アジャイル開発」が注目されています。講座を読み進めるうちに「プラグマティズム」という考え方が民主主義を支える考え方であり、アジャイル開発のような考え方のベースになっていることに気が付き、非常に驚きました。一見、関係もなさそうなものが、自身の仕事のベースになっているのだと知り、幅広い分野に興味を持つことの大切さを感じました。
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(受講者のレポート) 一見、実社会とはかけ離れた研究であるように見えて、その手法や考え方はビジネス上の課題解決の手順と何ら変わらず、とても興味深く読み進めることができました。生物の生存戦略から、ビジネスの生存戦略を考える上で参考になり、新鮮な内容でした。長期的な視野に立ち、現代の不確実性の時代を乗り越えるには何が必要なのか考えていくべきだと感じます。
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(受講者のレポート) 「ローマ人はオリジナリティーには欠けているが、自分たちが学んだものを洗練する能力には優れていた。このことは我々日本人と似ている。」という内容は今、私たちビジネスパーソンが持つべき視点なのではと思いました。ゼロから全く新しいものを生み出すことは容易ではありません。しかし、応用力を強みとすることもできます。現状に悲観するのではなく、自らの強みとは何なのか改めて考えるきっかけになりました。
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(受講者のレポート) 「寛容の精神を無くした時に国の衰退が始まる」という言葉が最も印象的でした。ビジネスだけでなく、社会活動の中で相互理解は重要ですが、私自身、考えが合わない相手と積極的にコミュニケーションをとることは苦手です。しかし、この講座を読む中で、相手の考えを尊重した上で、自らの考えを伝える努力を怠ってはいけないと感じました。日々の行動で忘れてはいけない内容が多く含まれていました。
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(受講者のレポート) 日本人が歴史上、いかに外国の文化や言語を取り入れることに対して貪欲であったかを知り、非常に興味深い内容でした。今はインターネットも発達し、海外とつながることもできます。しかし、私たち自身の興味・関心はこれまでの日本人の歴史からすると、希薄なものなのかもしれません。閉塞感を感じる現代ですが、私たちがやるべきことはまだたくさんあるのではないかと感じました。
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小林康夫
青山学院大学院 総合文化政策学研究科特任教授 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) 「美とは何か?」の問いに対して明確な答えを持っていませんが、「美しい」「綺麗」と感じる感性は異なる文化や国境を越える普遍的なものであると感じます。ビジネスでは拡大再生産するために、可視化し数式化しマニュアル化といった科学することが求められますが、突き詰めると差別化が難しくなり、限界を迎えつつあります。ビジネスが価値あるものとして存続するには、美を理解する普遍的な感性の獲得にあるように感じます。
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小林康夫
青山学院大学院 総合文化政策学研究科特任教授 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) これまで、絵画をドラマや舞台という視点で捉えたことはなく、絵画から深い問いや発見を試みることは無かったので新鮮な経験でした。「美」の捉え方が当時の哲学的な概念や、人々の考え方と大いに関連している点についても理解ができました。ZOZOTOWN前澤社長の話が例にあがっていたように、前衛的な絵を見て、自分なりの問いや発見を行い、想像力を鍛えるということが今後ビジネスパーソンにとって重要になると思います。
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小林康夫
青山学院大学院 総合文化政策学研究科特任教授 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) 絵画作品の時代背景や作者の意図・欲望を読み解くことで、絵画を深く読み解くことができたのは新しい発見でした。物事を固定化して見てしまいがちな我々に示唆を与えてくれたと感じます。講座の中で触れられていた「絵を感じるだけでなく、様々な仮説を立てながら読み解き、さらに深い感動を得る」といった、論理と感性を行き来する経験は、ビジネスの課題解決のヒントになるのではないかと感じました。
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(受講者のレポート) バレエというとロシアをイメージしますが、実際には様々な国から人を呼び集め、多様性を活かしていたことを知りました。また、フランスでは王立アカデミーが設立されて、バレエ技法が体系化され、その教育体系は世界に広がり、現在は世界各国で一流のバレリーナが生まれています。多様性を活かすことや、体系化し各国が切磋琢磨していくことで芸術文化の発展につながったことは、ビジネスにおいても参考になる視点だと感じます。
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(受講者のレポート) 「バレエ」という同じものを、別の国や地域へ導入することにより、また違った価値観や美学が生まれることを知りました。これは、海外から日本へ考え方や概念を輸入するときや、その逆のときにも言えることだと思います。様々な場面を想定して価値観を考えることにより、改めて価値観が定義され、より発展できるのだと考えます。また、このように検討することで「変わらない価値」も見えてくるのではないかと思いました。
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吉見俊哉
東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 教授
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(受講者のレポート) 講座の中で、数週間、1年の単位で見ると劇的なスピードに思われる現在も、長期的にみると実は昔に比べて変化が遅いとありました。短期的な目線で感じている自分の考え・感覚は、別の視点から物事を見てみると実は異なるということを認識しておく必要があるのだと思いました。このことは、これからの私たちのビジネスを多角的に考える上でも必要な視点になるのかもしれません。
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(受講者のレポート) 世界中の多様な価値観の中で、どのように振る舞うべきか。講座の中で、一つの価値観が優先されるのではなく、互いを尊重しながら理解し、交わる文化の中で、変化し続けることが重要だという点が印象的であった。グローバル社会での振る舞いももちろんだが、アフターコロナで働き方も変化していく中、固定観念に縛られるのではなく、異なる価値観を尊重し合う姿勢がこれからの時代を生き抜く鍵なのではないかと思う。
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小林康夫
青山学院大学院 総合文化政策学研究科特任教授 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) ビジネスの現場では合理的な判断が求められますが、戦略立案を行う上で、合理的な判断に基づくプランでは競合との差別化が難しく、今までも限界を感じていました。コロナショックもあり、まさに「カオス」な情勢ですが、カオスの中にいるからこそ理性を身につけることの必要性や、合理的な判断から排除した視点で物事を見る重要性を改めて感じました。様々なアプローチをし、もがくことが解にたどりつく唯一の方法だと思います。
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(受講者のレポート) この講座は「儒教」を論じた内容なのかと思っていました。しかし、資本主義の暴走を抑止するアプローチの一つとしての宗教学を位置づけられていることや、モラルを保ちながらも利益を損なうことなく両立させるという点に新鮮さを覚えました。資本主義の暴走・限界は、ビジネスマンの多くが感じている問題ですが、誰も明確な解を持っていません。モラルと利益の両立を模索する姿勢こそが「現代の教養」なのではないと思います。
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石田英敬
東京大学大学院 総合文化研究科教授 同大学院情報学環教授(兼担)
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(受講者のレポート) スマートフォンやパソコンは私たちの生活に欠かせないもので、コミュニケーションツールとしてなくなてはならない存在である。一方で、ネット上のデマや、SNSの炎上など、人を傷つける危険性もあることを自覚しなければならないと思う。便利さばかりに目が行きがちだが、メディアのもつ多様な側面をきちんと理解し、今後どう行動していくべきか考えるきかっけになった。
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島薗進
上智大学大学院 実践宗教学研究科教授 同グリーフケア研究所所長 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) マレーシアでは、さまざまな人種の人が住んでいるため、日本人や欧州人といった異文化の流儀に合わせることがあり、キリスト教や仏教など、それぞれの宗教ごとに祝日が設けられている。国に来たのだから、その国のルールに合わせなくてはならない、ということではなく、受容して、彼らに合わせるという国は珍しいように感じた。さまざまな文化が交じり合う場合、新しく加わる人がルールを認識し、行動様式などを変えて、既存のルールを守るということを考えてしまう傾向がある。しかし、加わる側も受け入れる側も、お互いに歩み寄るという考え方は宗教に限らず、ビジネスの世界においても必要かもしれないと感じた。
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島薗進
上智大学大学院 実践宗教学研究科教授 同グリーフケア研究所所長 東京大学名誉教授
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島薗進
上智大学大学院 実践宗教学研究科教授 同グリーフケア研究所所長 東京大学名誉教授
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(受講者のレポート) 流動的な現代においては孤独感や不安に苛まれた時には、人は広義の宗教を求める傾向にあると感じる。それは集団や教義あるいは強いリーダから与えられるものだけが心の拠り所になるのではなく、自分自身にフィットする精神性や魂のようなものを求めるのではないだろうか。例えば、地縁・血縁などの強い繋がりだけでなく、弱い繋がりの横の関係から得られる連帯感や共感などから得られる癒しもあると思う。 この講座を読んで、仕事や家庭のことで忙殺される中、ともすると見失いがちな、自分の心の在り方を確認する必要があると感じた。教義に一定の距離感を置く人が増えてくると思うが、そういった人たちへの理解も必要になってくると思う。また自分の周りにある弱い繋がりや絆も改めて大切にしていきたい。
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松下幸之助
松下電器産業株式会社 (現パナソニック株式会社) 創業者
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